祈りつつも届かぬものと知りながら なお紡ぎだす淡き旋律
照滴035
本文
祈りつつも届かぬものと知りながら なお紡ぎだす淡き旋律
形式
#短歌
カテゴリ
#2.修行・実践
ラベル
#念 #精神 #信仰
キーワード
#祈り #届かぬ #紡ぐ #旋律 #淡い
要点
結果が叶わないと分かっても、祈りや行を続ける。
現代語訳
届かないと知りつつも、祈りながら淡い旋律を紡ぎ続ける。
注釈
届かぬものと知りながら:願いが成就しないことや、真理が遠いことを理解しながら。
紡ぎだす:努力や実践を重ねること
淡き旋律:静かで繊細な祈りや行為
解説
結果を求めず、祈りや修行を続けることの価値を短歌で表現。仏教的修行の無執着の精神を象徴する。
深掘り_嵯峨
理性的諦念と感情的持続の間の美しい葛藤を詠んだ歌です。「届かぬ」という諦め(無常の理解)を「知りながら」、それでも「なお」祈りを続けるのは、その「旋律」を紡ぐ行為そのものに、存在の意義や静かな喜びを見出しているからです。
激しい情熱(猛る心、照滴041)ではなく、「淡き旋律」という静かで持続的な行為の中に、信仰の真の姿があるという、求道の深さが示されています。